皆様こんにちは。

美郷救急事業部北郷救急課の中村です。

先日から西日本を中心に大雨による甚大な被害が発生しております。被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げますと共に、今なお避難されている皆様と救助・復旧作業に従事されている皆様のご安全を心よりお祈り申し上げます。

6月23日(土)に宮崎県日南市にありますサンライフ日南で行われた「第22回宮崎大学外傷セミナー(JPTECファーストレスポンダーコース)」にインストラクターとして参加をしました。

JPTEC(Japan Prehospital Trauma Evaluation and Care)は現在日本で行われている病院前外傷標準化教育コースです。今回はJPTECの中でもファーストレスポンダーコースに参加しました。

ファーストレスポンダーコースは2016年7月に新設されたコースであり、従来のJPTECプロバイダーコースは救急隊の活動をメインで行っていましたが、ファーストレスポンダーコースは外傷傷病者に対応するであろう人々を対象にしており、傷病者が受傷してから救急隊到着までに焦点を当てているため、医療従事者ではない方も対象となっているコースです。

宮崎県内では今年の2月に行われた美郷町消防団コースに続き2回目の開催でした。今回は日南市消防団女性部を対象にしており、受講者全員が女性でした。

ファーストレスポンダーコースで行う内容は用手的頸椎保護・気道確保・止血法・穿通物の固定を最初に行います。外傷傷病者は脊椎・脊髄に損傷を追っている可能性があるため、不用意に頭を動かし首にストレスをかけてしまうと首を損傷していた場合に症状が悪化してしまう可能性があります。そのため、救助者の手で頭を保持し、頭が不用意に動かないように保持を行います。気道確保は意識がない傷病者は舌が落ち込むことで気道を塞ぎ呼吸がしづらくなる状況があります。その際には気道確保が必要になるため、受講生の皆様にも実際に気道確保を実践して頂きました。

また、活動性の出血(血が拍動に伴って出ている・ジワジワと出血が続いている)がある場合は止血をしなければなりません。救急隊到着前にこの止血をするかしないか、で傷病者の生命予後は大きく変わります。また、穿通物の固定はこのファーストレスポンダーコースの処置でも強調している部分ですが、もし包丁などが刺さっていた場合は絶対に抜いてはいけません。何か刺さっている場合には棒状にしたタオルなどで刺さっているものを固定します。固定することで刺さっているものをそれ以上動かなくする事が出来、さらに刃物の場合は刺さりきっていない刃が出ていると救助者がケガをする恐れがあるためその保護をすることも目的としています。

一通りの処置の実技を行った後に傷病者評価の実技を行いました。傷病者評価では気道・呼吸・循環・意識を確認した後に全身の傷の確認と上下肢の麻痺の確認までを行って頂き、救急隊を待ちます。

ファーストレスポンダーコースは私たち救急隊が到着する前から傷病者に対する処置や観察してくださる方々を対象にしています。私たちが到着する前にも多くの方々が傷病者救命の為に頑張っています。その方々が繋いでくださったバトンをしっかりと病院へ繋げられるよう私たちも日々努力と研鑽を積んでいきたいと思います。

最後に当日受講された皆様、インストラクターの皆様、コース事務局の皆様、日南市消防本部・消防団の皆様、お疲れ様でした!